恐怖を乗り越えた天狗岳登頂!秋の石鎚山リベンジ記|西日本最高峰へ

山旅日記・体験談

2011年4月に登った石鎚山。
そのときは快晴の中で山頂・弥山まで登ったものの、目前に見えていた西日本最高峰・天狗岳には恐れをなして撤退。

あれから7ヶ月。11月に入り、いよいよ再挑戦のときが来ました。
今回の目的はただひとつ、「天狗岳に立つこと」。

前回とは違い、今回は愛媛県西条市側からの成就コースではなく、「土小屋ルート」を選択。
距離も短く、高度差も少ない、比較的登りやすいルートです。


登山口のある石鎚スカイライン・土小屋を目指して車で出発。
西条ICから国道194号線を南下し、「道の駅 木の香」を過ぎて高知県道40号へ。
この道がなかなかの「険道」。すれ違い困難な区間も多く、対向車が来ないことを祈るばかり。

なんとか無事に「土小屋」へ到着。
ここには無料の駐車場、レストラン、そして石鎚神社土小屋遙拝殿があります。まずはお参り。


整備された木道を歩き始めると、さすが人気のルート。
歩きやすく、危険箇所も少ない。
登山者も多く、にぎやかで安心感があります。

休憩も挟みながら、順調に二の鎖小屋へ到着。
ここから先は、4月に通った成就コースと合流です。
弥山まではあと少し。


弥山の広場に着いたとき、あたりはガスに覆われていました
遠くの景色は見えませんが、不思議と幻想的な雰囲気。

ここからが本番、天狗岳へ向かいます


広場奥の岩陰にある鎖を使い、まずは4mほど下へ。
今回は違う。
「天狗岳に登るために、ここまで来たんだ」
そう思い、迷わず進むことにしました

ガスで下が見えないことが、逆に幸いしました。
恐怖心が薄れ、岩稜も怖く感じません。


天狗岳の核心部には、垂直の岩稜を2mほど横断する難所があります。
ここはどうしても無理…と思っていたそのとき。

近くのベテラン登山者のアドバイスで、岩稜の下を巻く樹林帯のルートを発見!
岩に手をかけ、斜面をよじ登ります。
「ここなら行ける!」

登るうちに、足元も見え、天狗岳のピークがすぐそこに。


そして、ついに――
天狗岳、登頂!!

岩の上に立ち、360度のガスの中を見回しながらも、胸が熱くなる。
岩の陰にある祠に手を合わせ、静かに深呼吸。

前回は恐怖にひるんでたどり着けなかった場所。
それだけに、達成感は大きかったです。


泥だらけになったズボンを気にしながら、弥山へ戻り、
登ってきた土小屋ルートをそのまま下山。

下りでもガスは晴れず、終始、白い世界でしたが、
「今回こそ登れた」という満足感で心は晴れやかでした。

天狗岳は確かに怖い場所ですが、ルート選びと落ち着いた判断があれば、初心者でも挑戦できます。
勇気を出して一歩踏み出す、その経験が、自信に変わる山旅でした。

特集記事

TOP
CLOSE