東赤石山(ひがしあかいしやま)は、愛媛県新居浜市と四国中央市の境に位置する標高1,706メートルの山で、四国山地東部の赤石山系の主峰です。四国では数少ない岩稜の険しい山容を持ち、その景観や自然環境から高い評価を受けています。
この地域は、特に「赤石五葉松(あかいしごようまつ)」の自生地として知られています。
赤石五葉松は、赤石山系の急斜面や岩場に自生する五葉松の原種で愛媛県の天然記念物に指定されました。樹齢数百年を超える個体も多く、その特徴的な樹形や葉の美しさから、愛好家にとって貴重な存在のようです。
目次
山の情報
名前:東赤石山(ひがしあかいしやま)
別名:赤太郎尾(あかたろうお)
標高:1,706 m
選定:日本二百名山、花の百名山
登山口・登山道
登山口・登山道は主に(1)筏津、(2)瀬場、(3)鍋床の3か所です。
(1)筏津登山口(いかだつとざんぐち)
筏津登山口は東赤石山へ向かうもっとも一般的で整備された登山口で、新居浜市・別子山地域に位置します。アクセス良好、設備も充実し、東赤石山への標準ルートとして利用者に人気。
沢渡りも岩場歩きも楽しめる本格派コースで、日帰り〜縦走まで多彩なプランが可能です。
駐車場:広い無料駐車場あり
トイレ:登山口にあり
(2)瀬場登山口(せばとざんぐち)
瀬場登山口は、愛媛県新居浜市別子山地区に位置し、東赤石山の東瀬場谷ルートを起点とする登山口です。筏津に次ぐ人気ルートで、岩場を含む本格登山を楽しめます。
駐車場:路肩に5〜6台ほど駐車可(整備駐車場は無し)
トイレ:なし
(3)床鍋登山口(とこなべとざんぐち)
鍋床登山口は、ややマイナーながら信仰の尾根を辿る稜線歩きと、大パノラマが楽しめるバリエーションルート。往路は登り主体、復路は比較的下りが多い構成。歩く人が少なく不明瞭で荒れ気味。
駐車場:路肩に数台停車可(2〜3台程度)
トイレ:なし
トレイルランニングの場合
可能ですが、トレイルランニングに向いた山ではありません。コース取りに注意して、「走れる区間」を見極めることが重要です。また、一部を除き、山中にエスケープできる支道は少なく、計画と体力が必要です。
(1)筏津〜赤石山荘経由のルートは、標高差1,000m弱。山荘までは走りやすい。
(2)瀬場からトラバースのルートは、前半は走れるが、渡渉や滑りやすい箇所あり。
山頂付近は、急登・ガレ場があります。ランではなく登山スタイル(慎重な歩行)が必須です。
転落事故のリスクが高いので絶対に岩稜エリアで走らないでください。
自己責任で安全を確保できる準備を整えましょう。
アクセス
(1)筏津登山口
県道経由でのアクセスが主で、登山口は車道のすぐ横にあります。少し高い場所にあるため見落とし注意が必要です。
車:新居浜IC→県道47号→筏津(約40分)/三島川之江IC→国道+319→筏津(40–50分)
公共交通:新居浜駅前バス停から新居浜市の運行するコミュニティーバス「別子山地域バス」に乗車し、筏津で降車する。自由乗降区間となるためバス停はありません。降車の際は運転手さんに申告する必要があります。
(2)瀬場登山口
車:筏津登山口から県道47号線を500mほど東に進むと県道6号線への接続地点(T字路)があり、そのT字路の左側に瀬場集落の東赤石山登山口(瀬場登山口)があります。
公共交通:新居浜駅前バス停から新居浜市の運行するコミュニティーバス「別子山地域バス」に乗車し、瀬場で降車する。自由乗降区間となるためバス停はありません。降車の際は運転手さんに申告する必要があります。
(3)床鍋登山口
車:県道6号線から山側に入る細い脇道を進み、集落を抜けた先に登山口への案内板があります。
まとめ
東赤石山は変化に富んだ岩稜と花、産業遺産巡りが楽しめる魅力的な山域です。
初心者は筏津発の日帰り登山、中・上級者は縦走や岩稜メインで山の醍醐味を余すところなく味わえます。
装備とルート計画をしっかりと立て、安全第一でお出かけください!