暑い季節の登山やトレイルランニングでは「汗」が大敵。特に私のような汗っかき体質にとっては、シャツ選びが行動の快適さを大きく左右します。
今回は、私が実際に着用して試したファイントラック「ラミースピンエア ジップT」について、正直な感想とともに、最適なレイヤリング方法も含めて紹介します。
目次
高温多湿の日本で生まれた「ラミースピンエア」
このシャツは、国産アウトドアブランド「ファイントラック」が手がける夏専用のベースレイヤー。

その大きな特徴は、下記の2点です。
通気性と速乾性に優れた天然繊維「ラミー(苧麻)」を使用
高強度ポリエステルとの混紡による耐久性と着心地の両立
汗を素早く放出し、なおかつべたつかない・張りつかない。真夏の登山にぴったりの機能性です。
▶ 公式製品ページ:https://www.finetrack.com/products/l2-baselayer/ramiespin-air/
「苧麻(ちょま)」とは、ラミー(Ramie)という植物繊維の和名です。イラクサ科の多年草で、日本や中国、東南アジアなどに自生しており、古くから織物や布地の原料として利用されてきました。
特徴
天然繊維の中でもっとも強度が高い(濡れても強い)
吸湿性・通気性に優れ、乾きが早い
シャリっとした肌触りと、涼感
光沢があり、見た目にも高級感があるアウトドア用途での利点
高温多湿な環境でも蒸れにくく快適
汗をかいてもすぐ乾き、べたつかない
耐久性があり、ラフに使える
【検証①】素肌に着て夏山登山|乾かなかった!?
7月の正午、気温は35度。
木々に覆われた里山の登山道はところどころ日陰になっていたものの、蒸し暑く、登り始めから滝のような汗が流れ出しました。
この日は、素肌に「ラミースピンエア ジップT」だけを着て、実力を試してみることに。
■ 条件1
気温:35度
天候:晴れ
素肌に着用
■ 結果
着た瞬間はさらっとしていて、涼しく快適な着心地
しかし、大量の汗を吸ってからは乾かない
行動中も休憩中も、常に濡れたままの状態だった
もしかして、素肌に着たのが間違いだったのか?
【考察】原因は「ドライレイヤー」の不使用だった?
帰宅後、改めて調べ直してわかったのは、ファイントラックが推奨している「ドライレイヤリング」というシステムを自分は見落としていたことでした。
■ ドライレイヤリングとは?
撥水性に優れた「ドライレイヤー」と、吸汗速乾性のある「ベースレイヤー」を2枚重ねることで、汗を肌から引き離し、ドライな状態を保つ仕組み。
肌 → ドライレイヤー(汗を通して肌をドライに保つ)
上に → 吸汗速乾ベースレイヤー(汗を吸い上げて拡散・蒸発)
【検証②】ドライレイヤー+ラミースピンで再挑戦!
次は、正しく「ドライレイヤリング」を行い、再度同じ条件下で登ってみました。
■ 条件2
気温:35度
天候:晴れ
肌に「ドライレイヤーベーシックT」
その上に「ラミースピンエア ジップT」を着用
■ 結果
ドライレイヤーの背中は湿っていたものの、肌は冷たくない
ラミースピンエア側は見事に乾いていた!
歩いている間、風が通ると涼しく快適

やはり、「ドライレイヤリング」が正解だった。
サイズ感・デザインについて
身長181cm・体重78kgで「XLサイズ」を選択
フィット感があり、動きやすく快適
シンプルな単色デザインで、街着にも使える見た目
Amazonレビューでは「大きめに感じた」という声もありますが、私の体格にはぴったりで、肩まわりも突っ張らず快適に着られました。

ファイントラック ラミースピンエアジップT
風まとう、涼しい着心地の盛夏にぴったりのベースレイヤー。
おすすめしたい人
夏の登山やトレランで汗対策をしたい人
べたつかないシャツを探している人
ドライレイヤリングで快適性を追求したい人
特に、汗っかきな方や高温多湿の低山エリアを登る方には強くおすすめできます。
まとめ|正しいレイヤリングで真価を発揮
ファイントラック「ラミースピンエア ジップT」は、単体でも通気性・清涼感に優れた夏用ウェアですが、「ドライレイヤー」と組み合わせることで本来の実力を発揮します。

ファイントラック ドライレイヤーベーシックT
汗冷えや汗のベタつきを軽減するための定番シリーズ。
汗冷え・蒸れ・べたつきといった夏登山の三大ストレスを軽減し、行動中も休憩中も快適さを保てる。
正しい着方をすれば、これ以上ないほど頼れる一着になると実感しました。
山でも街でも活躍する一着。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。